確認日:2026年11月5日
顧客、店舗、売上が既にある企業でも、出資後に期待どおり事業を継続できるとは限りません。ベトナム企業に手付金や出資金を支払う前に、取得する権利、会社に残る義務、取引実行までに満たす条件を整理することが大切です。
持分の取得、増資、資産の取得を区別する
既存持分の譲受けと会社への増資では、資金の受取人や投資後の権利が異なります。株主が変わっても会社の債務が消えるわけではありません。資産を買う場合は、対象資産だけでなく、契約や許認可を移転できるか、別の手続が必要かを個別に確認します。まず取引の対象と支払先を明確にしましょう。
六つの分野を相互に確認する
確認対象は、持分の帰属・出資履歴・署名権限、許認可と営業条件、賃貸物件・資産・知的財産・担保、借入・債権債務・税務、重要契約・労務・紛争、そして会計数値と実際の取引の整合性です。業種や規模によって調査範囲は変わります。企業登録証や売主の説明だけで、必要な確認がすべて終わるわけではありません。
外国投資家に適用される条件を確認する
市場アクセス条件と投資手続は、投資家の国籍、事業内容、持分比率、土地使用権などを踏まえて判断します。投資法の施行を定める政令96/2026/ND-CPも含め、古い手続一覧をそのまま使わず現行規定を確認する必要があります。送金、登録変更、業法上の手続や、該当する場合の企業結合規制も検討対象です。
調査結果を契約条件に反映する
例えば、店舗の賃貸借契約に支配権変更時の貸主承諾が必要とされている場合、その承諾を取引実行の前提にするか検討します。単に売主が責任を負うと書くだけでは、営業継続の問題を解決できないことがあります。情報開示、是正措置、支払条件、既払金の返還、判明した義務の負担を、実行可能性と証拠の面から整理します。
KM UNIONによる法務・会計の連携
KM UNIONは企業法務と契約の確認、取引構成の検討、書類作成や交渉を支援できます。必要に応じ、要件を満たす会計パートナーが帳簿、証憑、税務事項を合意した範囲で確認します。成果物は、問題点、追加資料、優先順位、実行条件の提案などです。この確認は当然に法定監査や「リスクがない」との証明を意味するものではありません。
支払義務を負う前に相談する
対象企業や手付契約案が決まった段階で、業種、当事者の構成、取引形態、交渉状況、予定時期をお知らせください。受任可否と利益相反を確認したうえで、業務範囲、成果物、機密資料の受渡し方法を契約で明確にします。既に支払済みの場合は、締結済みの書類も確認し、現在可能な対応を検討します。

